[SACD]/Mitski/Be The Cowboy/DOC-150SACD
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アメリカでプラチナディスクを獲得した2018年リリースの5枚目のアルバム『ビー・ザ・カウボーイ』がSACDでリリース。ミツキ・ミヤワキは象徴的存在として扱われることに対して昔から慎重であり、女性だからという理由で簡単に持ち上げておいて次の瞬間にこき下ろす構造をよく理解している。とはいえ、2016年の『ピューバティー2』でブレイクを果たしたことにより、彼女はインディ・ロック界の新たな旗手として、長年に渡って白人男性に支配されてきた同ジャンルに風穴を開ける救世主のような見方をされるようになってしまった。彼女によって一つ一つ丁寧に作られた曲の数々は、これまで生々しい感情であり、熱に浮かされた選ばれた少女の激白といった文脈で語られることが多かったが、5作目の『ビー・ザ・カウボーイ』ではこれまで断片的にのみ示されてきた人物の全体像が明らかにされている。そこに浮かび上がってくるのは、自らコントロールを握る一人の女性の姿。『ピューバティー2』が各方面から広く絶賛され、Rolling Stone、TIME、Pitchfork、The Guardian、Entertainment Weekly、New York Times、NPR、SPINといったメディアの2016年のベスト・アルバムの一枚に選出されてからというもの、ミツキは休みなしでツアーをしてきた。さらに世界中でヘッドライナー・ツアーを行うだけでなく、ザ・ピクシーズや、直近ではロードのオープニングアクトも務めている。しかし、スターの階段を駆け上がっていく裏には、華やかさとは程遠い膨大な労力が伴う。アーティストは強くあることを求められる一方で、同時に弱さをさらけ出すことを要求される。この板挟みを回避するのではなく、彼女は他人を寄せつけないオーラを出すことで手にした強さであり、その結果、訪れる孤独を真正面から描き出している。本作では象徴的存在として祭り上げられることの孤独であり、一人の人間としての孤独を掘り下げると同時に、それによって自分が何者でもないような感覚に陥ることについて描いている。解説歌詞対訳付。
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